どの道を選んでも

訪問診療などもやっている当院では、在宅でお看取りすることも度々あります。
誰だって住み慣れた我が家で最期を迎えたいと思うものですが、そのためには沢山の選択をする必要があります。

最期に向かい行く中、苦しみはないに越したことはありませんが、当然本人の苦しみ、それを見守る家族の苦しみは全くゼロにすることはできません。
苦しみを軽減するために在宅を諦め入院に切り替えることもあります。ご本人が亡くなられたのち、それを後悔されるご家族もいらっしゃいます。
「あの時、家にいさせてあげれば良かった」と。

また、反対に家で看取った患者さんのご家族に後日こう切り出されたこともあります。
「あの時入院させてあげればもう少し長生きできたんでしょうか」と。

人生は一度で、取り返しはつきません。
タラレバは無いのです。
なので、ああしていればとかこうしていればとかを検証することはできません。

なので、私は最期が近い患者さんのご家族とは十分な時間をとってお話をするようにしています。
そこで、必ずお伝えすることがあります。
それは
「どの道を選んでも必ず後悔します」
ということ。

命に関わることだから、タラレバは無いから、でも人間は想像する動物だから、ああしていればもっと良かったんじゃないだろうかと必ず後悔するのです。

だから後悔しないように決断してくださいとは決して言いません。
後悔するのは故人に対しての家族の愛の深さ故だからです。

でも、後悔したとしても、その場で考え決断したことは、その場で精一杯考えた結果だと、胸を張っていきましょうとお伝えしています。

後悔の中、失意に沈む家族を故人が望んでいるとは思えません。
ご家族の心のつっかえを取ってあげることも、患者さんとの関わりの一つと考えています。
長嶋 理晴 | プライマリ・ケア | 01:43 | comments(0) | - |
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